犬も人も幸せになれる「イヌなで®︎」

新ウイルス禍でなかなか外出できない昨今。愛犬とお花見もできずにストレスが溜まっていませんか? 人も犬も癒される「イヌなで」のスペシャリストazi(あぢ)さんに、心も身体もふわっとほどける簡単マッサージを教えてもらいます。

 

 

2008年にドッグセラピストとして起業し、犬のマッサージメソッド「イヌなで」を独自に開発・習得したaziさん。「人も犬も一緒に幸せになれるマッサージ」としてセミナーやワークショップを開催。1000頭を超える犬と人に関わってきました。

以前は銀行に勤務する多忙なワーキングママでもあったaziさんが、なぜドッグセラピストをめざしたのか――それは、aziさんがこどもの頃に経験した悲しい事件がきっかけでした。
「幼いころ、近所にかわいがっていた犬がいたのですが、吠えるなど問題行動があったせいか、ご近所からのクレームにより殺処分されたと聞きました。もっとしつけや、コミュニケーションができていれば救えたのかもしれないと悔しくて。いつか犬のために仕事ができたらいいな、と思っていた時に出会ったのが、ドッグセラピストの仕事。学ぶなかで、人間同様に肩こりや首の疲れを感じている犬が多いことを知り、この『イヌなで』開発に至りました」(aziさん=以下同)

モデルを務めてくれたのはaziさんの愛犬ゾーイさん(ミニチュア・ダックスフンド3歳)。

そのメソッドの基本は「なでなで」「くるくる」「ひっぱり」の3ステップ。1日10分、難しければ5分でもいいという「イヌなで」、今日から始めてみませんか?

1.なでなで

なでる手と反対の手を犬の身体に軽く添えるのがポイント。

「まずゆっくりと呼吸しながら、おだやかな気持ちで始めましょう。鼻の先からしっぽの先まで、背中側から始めて、慣れたらおなか側も、ゆっくりなでなでしていきます。体のカーブに沿うようになでると血行がよくなり、からだもポカポカして体温が上がるのを感じられるはず。犬の心も落ち着きます。触られることに慣れていないコにとっては、いわば準備運動のようなステップですので、毎日続けることが大切です」

 

2.くるくる

こっている筋肉をほぐすイメージでくるくる。円の大きさは、その子の目の大きさ位を目安にしてみて。

「指の腹で、ゆっくり円を描くようにくるくるします。指の本数は犬のサイズや、身体の場所に合わせるので、たとえばミニチュアダックスの太ももなら人差し指・中指・薬指の3本。ゴールデンリトリバーなら小指も加えて4本というように、アレンジしてください。手のひらか、親指を支点にしながら、こっている首輪のあたりをくるくるするのがおすすめですが、気管(のど)と頚椎(首の骨)は避けましょう」

 

3.ひっぱり

おなか以外の皮膚をゆっくりつかんでゆっくりはなす。

「なでなでとくるくるで身体がほぐれてきたら、毛のある部分を手のひら全体でつかんで、ゆっくりとつかみ、同じくらいゆっくりと時間をかけてはなします。皮膚の硬いコは最初は指先でつまむようにするだけでもOK。ほっぺや首回りなどひっぱると、気持ちよさそうにしてくれますよ」

 

4.応用編

ほっぺと足のツボをくるくるして刺激を与え、より健康に。

「ほお骨の下にある、もりっとしたポイントをくるくるすると唾液が出るので、歯磨きが苦手なコにおすすめです。また足の肉球の付け根には湧泉(ゆうせん)というツボがあるので、ここを刺激すると椎間板ヘルニア防止に役立ちます。どんなポイントであれ、極端に嫌がるときは無理にさわらないこと。毎日少しずつでもなでなでしながら慣れさせていくと、歯磨きや爪切りなど人に触られることを嫌がらなくなります」

おなかを見せながらaziさんを見上げるゾーイ。気持ちよさそう。

「マッサージしている間に、犬の身体から力がヌケ、温かくなってくるのが実感できるはず。ゆっくりまばたきをしたり、目をシバシバさせているのは『気持ちいい』のサインです」

aziさんが犬の心のケアに使っているフラワーレメディ。

「イヌなでだけでは解決できないストレスやトラウマをもっている犬たちに私が使うのはフラワーレメディ。文字通り、花など自然の植物や水がもつエネルギーによって、本来持っているバランスを取り戻す、というものです。まず自分や、自分の息子に使ってみて、効果があると確信できたのでおすすめしていますが、怖がりでよく吠える犬や、飼い主さんと離れたくない分離不安、病院嫌いなど問題のあるコにはよく効くと思います」

いままで1000頭もの犬に触れ、癒してきたaziさん。著書『イヌなで』には、「なでなで」「くるくる」「ひっぱり」の基本から応用まで、また「イヌなで」で元気になった犬たちの実例などが丁寧に紹介されています。

「イヌなで aziさんの幸せになる犬マッサージ」(小学館)

筆者も実際に愛犬(ミニチュア・ピンシャーの14歳)を「イヌなで」してみましたが、最初は顔の周りなど「触るな!」とガウガウしていた愛犬が、なでなでを続けるうちにうっとりとし始め、身体がポカポカ温かくなるのを感じることができました。5分程度でもういいかと止めようとしたところ、鼻で手をつついて「もっとやれ」のサイン。嫌がっていた口周りも触らせるようになりました。同時に、なでている筆者もイヌ肌に癒されて、ゆったりとした気分に。心安らかな時間が過ごせるようです。

 

aziさんのインスタグラム
https://www.instagram.com/dogmassage_azi/?hl=ja


Photos by Masahiro Heguri, Text by Miyako Akiyama

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