ギネスに載ったウイスキーキャット

主にスコットランドや米国で、ウイスキーの蒸留所に猫がよく飼われていることをご存知ですか? 人呼んで、ウイスキーキャット。その中でもとくに有名な1匹の猫をご紹介します。

 

 

大麦など穀物を原材料とする蒸留所ではネズミの被害が大きく、その退治のために数百年に渡って猫が飼われてきたのです。もちろん近代的な設備を備えた今となってはネズミも少なくなっているでしょうから、ウイスキーキャットも減り、数少ない猫たちはいまでは主に看板猫として蒸留所のPRに一役買っているのだそう。でも今回ご紹介するタウザーが現役だったころ、猫には“マウスハンター”としての重要な仕事がありました。

ギネスに登録されたときのタウザー

タウザーが1963年から1987年までの24年間を過ごしたのは、スコットランドのハイランド地方にある蒸留所「グレンタレット」。1775年に創立されたというスコットランドでも最古の蒸留所にはかなりの数のネズミがいたらしく、ハウザーが“狩った”ネズミの総数は実に28,899匹! 毎日平均3~4匹を周囲の畑から捕獲し、蒸留所のフロアにそっと置いてアピールしていたのだそうです。この記録は「世界一ネズミをとった猫」としてギネスに登録されています。

ちなみにこのタウザーの誕生日はエリザベス女王と同じ4月21日だったことから、23歳の誕生日には女王からバースデーカードが届いたのだとか。それほどタウザーは有名な猫でした。その功績のためにタウザーをかたどったブロンズ像が造られ、いまも蒸留所にやってくる人たちの記念写真スポットとなっています。

タウザーの後任の猫たちは皆、ネズミにはあまり興味がないのだとか。

1987年にタウザーが亡くなった後、蒸溜所は新しい猫、アンバーをCMO(チーフ・マウス・オフィサー)として迎えたそうですが、この称号にもかかわらず、アンバーはネズミを1匹も捕らなかったのだとか。

現在、蒸溜所にいるグレン(左)とタレット(右)もネズミには興味がない。

広い蒸溜所をゆうゆうとお散歩。

ほかにもジュラ島(スコットランド)にあるジュラ蒸留所のウイスキーキャット、エルビスは首に小型カメラを装着しており、猫の視点から見た蒸溜所の様子を島の訪問者に見せていましたが、ある日その映像に幽霊らしきものが映っていたことが大騒ぎになったのだとか。ユニークなウイスキーキャットたちは、今日も蒸留所に来る人々の心を和ませてくれているようです。

グレンタレット蒸溜所
theglenturret.com/


Text by Miyako Akiyama

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