こんにちは、「パンとかチャペルとか、どうでもいいから早くウチに帰ろうぜ」と無言の睨みを利かせているトラ猫のサビです。前回に引き続き、フランスはノルマンディー地方の小村ライ・ドゥ・ルトからお伝えします。
LA HAYE DE ROUTOT
https://www.terresvivantes-normandie.fr/four-%C3%A0-pain-mus%C3%A9e-du-sabot/
村で見つけたノルマンディーらしい木組み、絵本のような家。
魔法の郵便が届きそうなポストも。
さて、ファンタジーなのは村の家だけではありません。村の中心にある教会の敷地内には二本のイチイの木が植えられていて、少なくとも800年は経っているという御神木になっています。
しかも、19世紀には自然にできた巨大なウロにチャペルが作られ、ますます「トトロ感」が半端ありません←語彙!フランスにはいろいろなチャペルがありますが、木のウロの中に作られるものはかなり珍しいと言えます。これもおそらく本邦初公開なのでは、、ルト村ガイドツアーはパンダ商事におまかせください。
チャペル内部には、木彫りの聖アンナ(聖母マリアの母親)が中心に置かれています。
「ふっ、ここは我が悪魔の力で見つけたのだ」
いや、歩き疲れて抱っこされてるだけだし。なんでドヤ顔してるのかわかりません。ルト村はご近所コミュニティのタイムラインで偶然見つけました。
「ちなみに後ろにボケているのは、向かいに植えられているもうひとつのイチイの木のウロですよ」
そうなんです。なんと並んで植えられたもうひとつのイチイの木にも、チャペルが作られています。
こちらは19世紀、聖母マリアの御出現と共にヨーロッパ全土にその評判が広まったという「ルルドの聖母」を祀っています。
ルルドの聖母側のイチイの木。教会の敷地から全体を写せないほど、巨大です。説明を読むと、ヨーロッパでは11世紀頃から常緑樹を「不死の象徴」として教会内の墓所に植える習慣があり、この二本の木もその流れで植えられたものだと。ただこの村では教会よりも木が先で、13世紀にあらかじめ二本の木があった場所に教会と墓地が作られました。
苔生(こけむ)して折れた十字架まで美しい墓所です。どうか安らかに。
「ちょいと旅のお人よ。このルト村に伝わるもうひとつの伝説を話す時が来たようだな。その前にオヤツください」
村の猫が近づいてきましたが、何も持っていなかったので話を聞けませんでした←いつの間に猫語を会得した?
ルト村探訪はまだ続きます。パン、チャペルと来て、次は小さなサボ(木靴)の博物館です。フランスに限らず各国で発展した木靴ですが、ここノルマンディー地方でも19世紀には多くの木靴職人がいました。ルト村には300足以上のサボを展示する小さな博物館があります。
「犬猫連れてきているんですが、、」と話すと「ノープロブレムだYO!」と受付のおじさん。フランス広しといえども、博物館に犬猫を連れて入れるのはこの村だけでしょう。さすが、やはりお洒落メガネは伊達じゃないですね←メガネは関係ないだろ。
ショップにも木靴が並びます。
「北ノルマンディー地方の驚くべき木」というタイトルの本、あのイチイを見たあとだったので、思わず購入してしまいました。
さて展示ですが、サボの歴史とサボができるまでの工程をビデオと展示で見せています。
「いま呼んだ?」
いや、サビじゃなくてサボね。これを機に改名する?
「いや、興味ないんで。見終わったら起こしてね」
「サビちゃん寝ちゃダメ!!だってサボだよ!!起きてーーーっ!!」
「いや、サボだから何なん?」
「いや、そう言われると困るんですけどペロ」
意外と仲良しな二人です。
サビも一緒で良かったね。
各国の木靴が展示されています。
アジア部門には日本の下駄も!
ちなみにスキッパーキはフランスでもあまりポピュラーな犬種ではないので、「え、この仔何犬!?」と頻繁に声をかけられるスキでした。誰も「なぜ犬が博物館に!」と言わないところはお国柄でしょうか(さすがに大都市では犬連れ入場はあり得ません)。犬猫にも優しいルト村でした。次回はルト村のハーブガーデンと、周辺にある風車を犬猫連れで訪ねます。どうぞお楽しみに。