『ハニオ日記』を読む

フォロワー数なんと約290万人! 絶大な人気をもつ石田ゆり子さんがSNSで綴った愛猫との日々が3冊の書籍にまとめられました。女優・石田ゆり子さんが5年間に渡って点描し続けた日々の記録。彼女と動物たちの「なんでもない」毎日です。書棚の片隅に置き、ふとしたときに手に取り、なんども読み返しています。

 

 

『ハニオ日記Ⅰ2016₋2017』『ハニオ日記Ⅱ2018-2019」『ハニオ日記Ⅲ2019-2021』石田ゆり子著、扶桑社刊。本書の印税はすべて日本中の保護猫・保護犬たちのために使われる。

書籍「ハニオ日記」は、石田ゆり子さんが2016年から始めたインスタグラムに投稿してきた日々の記録を全3巻にわたりまとめたものです。

ハニオというのは、彼女が共に暮らす複数の猫たちの中の一匹である、茶トラの牡猫の名前。ハニオの視点から世の中をシュールに見つめた「ハニオ日記」はハッシュタグをつけてインスタグラムの中で連載され、多くのファンの心を掴み続けています。

本書が醸し出す時間はとても静かでスロー。日常を大切に、丁寧な時間を紡いでいることが、画面のはしばしや、言葉の行間から伝わってきます。

「ぼくがカバンから見つけ出したカレーパン」を「おかーさん」に取られて怒るハニオ。(『ハニオ日記Ⅰ2016₋2017』より)

「おかーさんの指はいつもパンのにおいがする」(『ハニオ日記Ⅰ2016₋2017』より)

石田ゆり子さんのパジャマをお布団代わりに眠るタビと仔猫たち。左ページにはゴールデンレトリバーの雪。(『ハニオ日記Ⅱ2018₋2019』より)

著者である石田ゆり子さんは本書のテーマは「時間」であるとして、「誰にでも平等に流れていく時間というものを描く術は、日々の些細なことを正直に綴っていくしか方法がないのです。わたしが文章を書くのが好きなのは一瞬一瞬の積み重ねだけが時間を描き出す手段だと信じているからなのです」と記しています。

私たち人間にくらべれば格段に寿命の短い猫や犬たちと暮らしているからこそ、その一瞬一瞬がどれほど輝かしいものであるのか、一層の実感をもって捉えられるではないか——私自身もまもなく16歳を迎えるジュディ(ミニチュア・ピンシャー)と暮らしている動物好きのひとりとして、“一瞬”の重みをじんわりと受け止めています。

随所に石田ゆり子さんの心から漏れ出すようなホンネが見てとれるのも面白い。(『ハニオ日記Ⅲ2019₋2021』より)


Text by Miyako Akiyama, Photos by Kenta Yoshizawa

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