樹々の葉が色づき、初冬の趣を見せる多摩川岸を歩くのは、いま話題の犬種でもあるオーストラリアン・ラブラドゥ―ドルのビリー。幼いころからずっと犬たちと暮らしてきたヘザー・ブラッキンさんとの暮らしぶりを拝見します。
vol.22 ヘザー・ブラッキンさん&ビリー(オーストラリアン・ラブラドゥ―ドル)
ヘザー・ブラッキンさんと愛犬ビリー。
穂を長く伸ばしたススキが風に揺れる小道を、お散歩しているのはヘザー・ブラッキンさん。傍らには愛犬のビリー。オーストラリアン・ラブラドゥ―ドルの1歳です。
最近、街中でもときどき目にするようになったオーストラリアン・ラブラドゥ―ドルは、ラブラドール・レトリバーとスタンダード・プードルの交配から生まれたラブラドゥ―ドルに、さらにアイリッシュ・ウォーター・スパニエル、カーリー・コーテッド・レトリーバー、アメリカン・コッカー・スパニエル、イングリッシュ・コッカー・スパニエルという4犬種の特長を取り入れて生まれた犬種。おだやかでやさしい性格と、抜け毛の少なさから、ソーシャルドッグや、動物アレルギーのある人でも飼えるコンパニオン・アニマルとして注目されています。
まだ遊びたい盛りでやんちゃなビリー。
もともと毛がモフモフしたタイプの犬が好みだというヘザーさん。こどものころから、母である作家の森瑤子さん、英国人の父と一緒に、犬たちと暮らしてきました。
「幼いころ、三崎海岸(神奈川)に住んでいたのですが、まるでナニーのように私たち姉妹を見守り、一緒に遊んでくれたのはラフ・コリーのラッキーでした。それから、ボーダー・コリーを飼っていたこともあるし、つい2年前まで一緒に暮らしていたのはビアデッド・コリーのボニー。愛犬を失うのは本当に悲しくて、もうあんな辛い経験はしたくないと考えていましたが、時が経つにつれ……もう一度(犬を)迎えてもいいのかなと思いなおして」
そんなとき、頭に浮かんだのがオーストラリアン・ラブラドゥードルでした。昔、好きだったイギリス人小説家の作品にたびたび登場していることから気になっていたのだそう。
「なにより愛らしいし、賢い犬たちだと聞いていて。実際に迎えたら久々に若いエネルギーを爆発させる様子に、私たちまでパワーをもらうみたい。自然と笑顔になることが増えました」
先代・先々代の愛犬だったベイリーとボニーの写真が飾られていた。
ヘザーさん夫妻とビリーが暮らすお宅は、多摩川からほど近い閑静なエリアに建つテラスハウス。英国の大学を卒業し、その後ベルギーやドイツで長年暮らしていたヘザーさんは、日本と海外での暮らしに基づいた独自のエッセンスを大切にしながらインテリア・デコレーターとして活躍しています。白を基調としたリビングルームにて、
ヘザーさんの大好きなものばかりを集めたリビングルーム。
ビリーはソファから外を眺めるここが定位置。
「ボニーはおとなしかったのですが、ビリーはまだやんちゃですから、今年はクリスマスの設えも控えめになるでしょうね。いま、ときどき保育園に通っているのですが、頭を使わせる遊び方を教えてくれるようで、日に日に賢くなっているのかも。これからも楽しみです」
きちんと整えたソファがビリーに乱されても「それもまた我が家の自然な姿だから」と受け入れ、1日に何度も整えなおすというヘザーさん。無理のない自然体でありながら、丁寧でスタイリッシュな暮らしぶりはインスタでも拝見できるので、そちらもぜひチェックを。
ヘザー・ブラッキンさんとビリーのインスタグラム
@hls_homelifestyle
Text by Miyako Akiyama, Photos by Masahiro Heguri
コメント