パリの猫たち vol.17 黒に溶け込みたい気ままな黒猫

フランス・パリで20余年。ずっと猫と暮らしてきたフォトグラファーがパリの素敵な猫と人と出会い、20の質問をたずねます。第17回は保護色効果(?)で黒い色が好きな黒猫の登場。初冬のお庭で元気よく遊んでいます。

 

 

1. あなたの名前と職業を教えてください。

フィリー大島 泉。
ライター、コーディネーター、通訳、翻訳などしています。

2. あなたの猫の種類、名前、年齢を教えてください。

ヨーロピアン(雑種)の黒猫、ウニ、12歳の雌です。

3. あなたの家はどんなおうち?

パリの西20kmの町、サンジェルマン・アン・レイの、森の近くの、1925年築の古びた一軒家です。ふたりの娘たちは巣立ち、今は夫と猫と私で暮らしています。

4. あなたの猫とはどのように出会いましたか?

インターネットで「子猫あげます」と投稿している方を、県内に限定して検索し、見つけました。2匹の姉妹の黒猫からほぼ同時に黒猫ばかり6匹生まれて困っていた家でした。2匹残っていた子猫を見せてもらって、元気よく、すぐに寄って来た子を迷わず選びました。家に連れて帰る車の中で、座席の下に入り込んでしまい、小さな黒いトゲトゲだらけの丸いものになっていたのがウニのようだったので、ウニと名付けました。

5. あなたの猫の平均的な1日は?

どこかから起きてくるのは午前中ですが、日によって早朝だったり、昼近かったり。まず外に出て、庭の見回りをし、多分どこかでトイレを済ませ、そのあとは日に何十回も出たり入ったり。ときには、1日中どこかへ行ったままだったり。雨の日や冬は、家の中のどこかでひたすら眠って過ごしたり。実に気ままです。

夏には、夜じゅう帰ってこないこともあります。家で眠る時も、場所は決まっていません。3日に1回くらいの頻度で、居場所を変えています。

6. あなたの猫の普段のごはんを見せてください。

アレルギー体質なので、獣医師から「ちゃんとしたメーカーのドライフードだけ」、しかも「時々メーカーを変えなさい」と言われていて、その通りにしています。でも、本人はソースたっぷりのウェットフードが大好きなので、時々負けてあげてしまいます。

7. あなたの猫の特別な日のごはんはどんなもの?

クリスマスには、ツリーの下に、家族のプレゼントと一緒にウニにもウェットフードをラッピングして置いています。また、外国に旅行に行くと、必ずその国のキャットフードをお土産に買って来ます。どこのものでも、魚が主体ならだいたい喜んで食べます。

8. あなたの猫のおやつはどんなもの?

私はおやつをあげないようにしています。長女が家に来ると、一番喜ぶウェットフードと、猫用のおやつとして売られているカリカリのもあげるので、長女が来る度に、その2つをもらえるまでしつこくつきまとっています。

一方、日本のお友達が、ちゅーるをくださったことがあるのですが、なぜかウニはまったく興味を示してくれません。

9. あなたの猫の大好きな居場所を教えてください。

春から夏は、圧倒的に庭です。家には、ご飯を食べに帰ってくるだけになります。秋冬でも、毎日必ず何度も外に出たがります。

家の中では、ダイニングテーブルの上、特に、開かれたノートパソコンのキーボードの上です。人間がちょっと席を外した隙に、勝手に変なメッセージを送信したり、キーボードをフリーズさせたりと、いろいろやらかしてくれます。

10. あなたの猫の大好きなおもちゃはなんですか?

人間が用意したおもちゃでは、まず遊びません。庭で、小鳥や、トカゲや、ネズミや、蝶や蛾を追いかけるのが大好きです。
それ以外では、段ボール箱や、口の開いたバッグやスーツケースには、必ず入って遊んでいます。

11. あなたの猫はどんな性格?

「何か面白いことないかなあ」と好奇心全開にしているか、思いっきりくつろいでいるかの二進法のような性格です。

12. あなたの猫の特技は?

ウニはいろいろ小さい生き物を捕まえるのが得意です。玄関先に持って来てしまうこともあります。

13. あなたにとってあなたの猫はどんな存在ですか?

末娘だと思っています。人間の娘ふたりは、巣立ってしまいましたが、永遠に子供の三女は、ずっとそばにいてくれます。

14. あなたの猫のここがかわいい!とひとつ挙げるならどこですか?

野生動物と同居しているような感覚です。何を考えているかわからないし、常にエレガントだし。小さな黒豹と住んでいるような。

15. あなた自身とあなたの猫は似ていますか? 似ているならどんなところが?

人と自分の間に距離を置きがちなところでしょうか。あとは、ウニは黒いところに溶け込むのが好きなので、私が黒い服を着ていると、くっついてくる気がします。

16. あなたの猫はあなたのことをどのように思っていると思いますか?

母親だとは思っていないでしょう。うちのあの人、くらいでしょうか。

17. あなた自身の猫歴を教えてください。

ウニが4匹目です。
私が生まれた時に、ピッチという名の三毛猫を両親が飼っていました。私はひとりっ子なので、ピッチは私の姉扱いでしたが、私が3歳の時に、家族の事情でピッチと別れなくてはいけませんでした。

次に、私が8歳のときに、森で、生まれたばかりの捨て猫を拾ってしまい、親を説得して飼わせてもらいました。キジトラのポーちゃんです。ポーちゃんは、私がフランスに嫁いだ後も両親のところで可愛がられ、23歳まで生きました。

フランスに来てからは、今住んでいる郊外の家に引っ越してから、パリの日本食品店で「子猫あげます」という張り紙を見て、「リラ」という町に、サバトラの子猫をもらいに行き、名前はそのままリラになりました。当時は私の娘たちも幼く、皆でとてもかわいがっていたのですが、5歳の時に家の前で交通事故に遭って死んでしまいました。

リラが死んでから1年間は、次の猫を飼う気になれなかったのですが、娘たちに請われて飼うことになったのが今のウニです。

18. あなたとあなたの猫の一番楽しかったエピソードを教えてください。

年に3回くらい、私が眠っているベッドの枕元に来て、手で丁寧に私の髪を引っ掻き出して、その上に丸くなって眠るのです。黒の保護色が好きだからでしょうか? しかしタイミングはまったく読めず、なぜ今日?と、おかしくてたまりません。

19. あなたの猫はあなたの生活、意識に何を与えてくれますか?

イライラしたり、辛いことがあっても、猫の姿を見ていると、どうでもよくなってしまいます。絶対的な癒しの存在です。みんなが猫と暮らしたら、テロリストなんていなくなるんじゃないかと思うことがあります。

20. 悲しいことですが、あなたの猫があなたのもとを去る日がいつか来ます。どんな風にお別れしたいですか?

庭の奥に、リラのお墓があります。ウニも、いつかその隣に眠るのかもしれませんが、まだ考えたくありません。できれば、リラのように事故ではなく、ポーちゃんのように、十分生きてから老衰で逝ってほしいです。


Text and Photos by Manabu Matsunaga, Edit by Miyako Akiyama

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