欧州発 僕らのワンダフルライフ vol.14

フランスで暮らすフォトグラファー、吉田パンダさんが撮影してきた、パリを始めヨーロッパの犬たちの肖像。数百頭に及ぶ犬たちから、パンダさんがとくに記憶に残る10頭をピックアップ。思い出とともに紹介します。

 

vol.14 「いぬパリ」10選

 

2000年、フランス・パリへ移住したフォトグラファー、吉田パンダさん。愛犬のあづき(トイプードル)を題材にブログをスタートしたところ、女性読者を中心に大人気を博しました。ポートレートや旅などさまざまなジャンルで活躍している吉田さんの撮影対象のひとつに「犬」が加わり、以来、パリをはじめヨーロッパの犬たちは吉田さんのライフワークに。

2019年、16歳でなくなったあづき。パンダさんといろんなところへ旅をした。

その後、ノルマンディーへ生活の拠点を移し、現在はスキッパーキ犬のスキ、猫のノア、サビと暮らしている様子はcachetteのパンダさんの連載で読めるほか、先日のYouTube Liveでご覧になった方も多いでしょう。

そこで、今回はパンダさんの代表作ともいえる写真集『いぬパリ』から、パンダさんの思い出に残る10頭をピックアップ。撮影時のエピソードとともに紹介します。

 

ジャック・ラッセル・テリアのアボック

「カフェで働く店員さんに飼われているジャック・ラッセル・テリア。近くのスケートボードファッション店で、Tシャツのモチーフになっています。帽子をかぶったアボックの写真はジャミロクワイのよう。もちろん買いました。夏にはお気に入りの一枚です」(吉田さん談=以下同)

 

ブルドッグのカーペット

「見た目は怖いけど、内面は甘えん坊で繊細な女の子、ブルドッグのカーペット。両手両足を伸ばして寝るところから、『カーペット(絨毯)』という名前にしたのだそう。撮影したころのパリはノーリードの犬も多く、カフェのテラスを自由気ままに歩いていました」

 

ミックスのコレット

「創業当時は作家や詩人が二階に泊まっては製作をしていたという、伝説的な英語専門書店に飼われている黒犬。お客さんのサンドウィッチに手を出したり、外にある本棚の上に寝ていたり。拾われた黒犬コレットも、いまや伝説的な存在です」

 

ウエスト・ハイランド・テリアのコスモ

「パレ・ロワイヤル広場に面したブティックで飼われているウエスティのコスモ。白い毛は薄汚れ、前髪は目が見えないくらいに伸びて、さながらモップのよう。でも鏡に立って、日々自分のみだしなみチェックは欠かさないとは、さすがのパリジャン」

 

ジャック・ラッセル・テリアのドリー

「パリ6区のリネン屋さんに飼われているジャック・ラッセル・テリア。お店の外を歩く人を、ドアから眺めるのが日課。前足をドアにかけて二本足で立っている姿がかわいらしく、通りを歩く人たち皆が写真を撮っていきます」

 

ミックスのカワイイ

「パリ4区にあるデパート『BHV』の食器売り場で出会ったミックス犬。その名も『カワイイ』。ラブラドールとハスキーが混ざった風貌はどこかユニークで、シッポも生まれつき曲がっていたりするんだけど、それもまたカワイイ」

 

ミックスのレオン

「マレ地区で出会ったミックス犬。嘘みたいなほんとの話で、道端でダンボールに入れて捨てられていたそうです。ウチの前だったら、確実に拾っていました。たてがみみたいで、珍しい毛並みだなと思っていたら、そういうカットでした。名前はライオンからとった、レオンくん」

 

ラブラドールのネオ

「冬のパレ・ロワイヤル広場。ラブラドールと散歩している人に声をかけて、撮らせてもらっていたら、なんと向こうから全く同じ格好、似たような帽子、同じ色のラブラドールを飼っているムッシューが歩いてきました。黒帽子に黒コートが、冬のお散歩ユニフォームなんですね」

 

イタリアン・グレーハウンドのナイキ

「トイプードルのあづきは全犬種中最弱くらい臆病でしたが、それに輪をかけてこわがりだった3匹のイタリアン・グレーハウンドに出会いました。フランス革命当時は、王家・貴族の象徴として飼うことが禁止されている犬種だったとか。もう怖がらなくていいんだけどね。『いまは平和な時代だよ』と言ってあげたい」

 

ヨークシャー・テリアのプシカ

「大抵のレストランには、犬も一緒に入れるパリ。相席で座る形式のワインバーで隣に座ったのは、おてんばのヨークシャー・テリアでした。プーシキンの小説に出てくる登場人物にちなんで、プシカと名付けられた金髪美人(犬)。美味しいものを欲しがって暴れるので、しまいにはナプキンで包まれることに」

 

これら10頭のほか、パンダさんが捉えたパリの犬たちの魅力的な素顔には写真集『いぬパリ』で出会うことができます。ぜひチェックを!


『いぬパリ』
CCCメディアハウス刊

吉田パンダさんが、パリの街角、犬のいる風景を撮った「いぬパリ」は「madame FIGARO.jp」で連載されています。是非ご覧ください。

Photos by Panda Yoshida, Text and Edit by Miyako Akiyama

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