エリザベス女王の最後の愛犬⁉

現在御年95歳。69年という史上最長の在位記録を更新し続けるエリザベス女王。2021年4月には長年のおしどり夫婦として讃えられていた伴侶、エディンバラ公フィリップ王配に先立たれ、悲嘆にくれていると伝えられていました。と、そこに、女王が新たな愛犬をロイヤルファミリーに加えたというニュースが! コトの真偽を英国王室にくわしいコラムニスト、にしぐち瑞穂さんが語ります。

 

 

女王の愛犬といえばもちろんコーギー(正式名ウェルシュ・コーギー・ペンブローク)。女王はブリーディングにも熱心に取り組み、妹マーガレット王女が飼っていたダックスフンドと異種交配させた「ドーギー」も繁殖させています。多い時にはなんと13匹いたこともあり、ヴァカンス先のバルモラル城(スコットランド)など拠点となる場所には愛犬達も同行するため、その移動は大騒動となったそう。女王のまわりで愛犬たちが走り回る様子を、故ダイアナ元妃は”Moving Carpet(動くじゅうたん)”と表現しました。

Photo/Getty Images

お犬様達の粗相にいつでも対応できるよう、常に吸い取り紙を持ち歩くのも王室に仕えるバチェラーたちの大切な仕事。過去にはコーギー9匹の攻撃をうけ、転倒&気絶した執事もいました。その勢いは首相だろうが来訪者の靴だってお構いなし。従僕や侍女など噛まれたスタッフは数知れず。喧嘩の仲裁に入った女王の手を噛むなんて、おそろしい事態すら起きました。

私たちの記憶に新しいのは2012年ロンドンオリンピックの開幕式。エリザベス女王がパラシュートで空から登場するという演出で世界を驚かせました。その映像内で、ボンドがバッキンガム宮殿に女王をお迎えに行った際、女王の周りを歩き回っていた3匹は愛犬コーギーのウィロー、ホリー、モンティ。ダニエル・クレイグと共演とはうらやましい!

2015年には、愛犬を遺して先には逝けないと、女王がこれ以上新たにコーギーを増やさない意思であると伝えられました。五輪で共演したモンティが直後に死去、2017年の夏にはホリーが闘病の末安楽死。ウィローも2018年に死去。一時はド―ギ―のキャンディだけが女王のお側に仕えていましたが、21年3月、夫フィリップ殿下の入院治療中に新たに2匹のコーギーの仔犬を迎えていたことが判明。次男のアンドルー王子がサプライズで贈ったとも言われています。この2匹の、内1匹ファーガスは第一次大戦で戦死した女王の叔父ファーガス・ボウズ=ライオンから。もう1匹のミックは、女王が大好きなバルモラル領地にある湖ロッホ・ミックから名付けられました。ところがこの後、4月にはフィリップ殿下が逝去し、5月にはこのファーガスが生後5か月という幼さで急逝。女王の悲しみは想像するに余りあるものです。現在、生涯で30頭以上の犬たちと暮らしてきたエリザべス女王のおそばに仕えているのはド―ギ―のキャンディと、コーギーのミック。この2匹が女王の日々を少しでも明るくしてくれているといいですね。

にしぐち瑞穂
英国王室キャサリン妃研究家、コラムニスト、スタイリスト。30代半ばにロンドン移住。帰国後、英国王室・キャサリン妃関連コラムを執筆。TV取材、トークイベントにショップディレクション等でも活躍中。著書に『幸せを引き寄せる キャサリン妃着こなしルール』(幻冬舎)。


Text and Edit by Miyako Akiyama

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