フランス・パリで20余年。ずっと猫と暮らしてきたフォトグラファーがパリの素敵な猫と人と出会い、20の質問をたずねます。第20回は事故で脚を1本失った猫が登場。政府の重要機関に務めるため、明かせないことが多いミステリアスなカップルに迎えられ、幸せに暮らしています。
1. あなたの名前と職業を教えてください。
ジャスティンとロメインで、パリに5年間住んでいます。
ふたりとも国の重要機関に務めているので、名前や仕事に関してはくわしくお伝えできません。
2. あなたの猫の種類、名前、年齢を教えてください。
私たちの猫の名はタレーラン(Talleyrand)です。ヨーロピアンの雄、2歳。
3. あなたの家はどんなおうち?
パリ14区にある魅力的な2部屋のアパルトマンに住んでいます。エレベーター無しの6階、最上階です。
4. あなたの猫とはどのように出会いましたか?
以前から猫を飼いたいとふたりで話していたところ、ある日、保護猫の情報を見つけました。ロワール地方の街、アンジェで、消防士によって発見された時、足に重傷を負っていたそうです。何が起きたか? わかりません。
脚の損傷がひどすぎたため、切断する必要があったそうです。その後、パリ近郊に本拠を置く保護猫協会にやってきたタレーランを里親として迎えました。
5. あなたの猫の平均的な1日は?
タレーランは、目を覚ますとすぐに甘えてきて、まずは何か食べるものをねだります。
それから猫草の横に座り、長い時間、窓から通りを眺めるのが日課。それから一日の大部分をキャットタワーで眠りながら過ごしています。
でも夜になると一転、活動的に! 狩りに出かけたいと思っているみたい(笑)。部屋中を走り回り、外に出かけたいとアピールします。玄関の扉を開けてあげると、建物の下の階へ遊びに行くのです。3本の足でも階段は上手に昇り降りできていますよ。
6. あなたの猫の普段のごはんを見せてください。
タレーランはグルマン(食通)で、鶏もも肉とにんじんが大好き。市販のキャットフードは与えずに、すべて手作りしています。
7. あなたの猫の特別な日のごはんはどんなもの?
内臓類。とくに鶏レバーと仔羊の脳がスペシャルメニューです。
8. あなたの猫のおやつはどんなもの?
信じられないかもしれませんが、タレーランはカブが大好き。彼のお気に入りのおやつです。
9. あなたの猫の大好きな居場所を教えてください。
タレーランは窓際で長い時間を過ごしていますが、実は一番お気に入りの場所は、私たちのベッドの羽毛布団の中です。
10. あなたの猫の大好きなおもちゃはなんですか?
タレーランは靴下でよく遊んでいます。あとは音楽を聴くのが好きな人への注意があります。実は、ヘッドホンで遊ぶのが大好き!
11. あなたの猫はどんな性格?
ちょっと恥ずかしがり屋ですが、愛情はあふれるほど。そしてやさしさも持ち合わせています。
12. あなたの猫の特技は?
たくさんのおしゃべり。表現力が豊かなんです。
13. あなたにとってあなたの猫はどんな存在ですか?
タレーランは私たちの家族の一員です。私たちなしでは生きられないでしょう。一緒にいる時間は大きな喜びを感じます。
14. あなたの猫のここがかわいい!とひとつ挙げるならどこですか?
彼の持ち味のひとつでもある素晴らしい眼。
15. あなた自身とあなたの猫は似ていますか? 似ているならどんなところが?
タレーランは私たちにとても似ています。とくに落ち着いていて、時には沈黙が好きで、知らない人からは距離を置くところ。でも一度信頼したら、心の扉を開きます。
16. あなたの猫はあなたのことをどのように思っていると思いますか?
愛する人、料理上手な同居人。
17. あなた自身の猫歴を教えてください。
私たちはふたりとも以前は実家でとてもやさしい猫を飼っていました。でも、タレーランが自分たちのはじめて飼った猫です。これほどかわいい猫に出会ったことはありません。
18. あなたとあなたの猫の一番楽しかったエピソードを教えてください。
タレーランは脚を切断し、まだ傷口に縫い糸が残っている時にやってきましたが、今ではすっかり元気になりました。ナポレオンの有名な外交官であったシャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール(片足に障害をもっていた)に敬意を表して、タレーランと名付けました。三本足の猫なんて、ユニークでおもしろいと思いました。
そして歴史上のタレーランがそうであったように、うちのタレーランもフランス料理を愛しています。タレーランと過ごすすべての瞬間が大好きです。一緒に食事を作って一緒に食べる、そんな毎日が最も楽しい時間です。
19. あなたの猫はあなたの生活、意識に何を与えてくれますか?
たくさんの喜びと愛をもたらしてくれます。同時にまた世話をする責任感も感じます。
タレーランがこれからも健康であること、そして幸せであることを願い、できるだけ寄り添いたいです。
20. 悲しいことですが、あなたの猫があなたのもとを去る日がいつか来ます。どんな風にお別れしたいですか?
その日が来たら、私たちは間違いなく大きな虚無を感じるでしょう。 私たち独自の方法でタレーランに別れを告げると思います。
Text and Photos by Manabu Matsunaga, Edit by Miyako Akiyama